2016年度のアカデミー賞で本作が、主演男優賞にマイケル・ファスベンダー、助演女優賞にケイト・ウィンスレットがノミネートされたということで鑑賞。
「スティーブ・ジョブズ」
彼の名前を知らない人っているのかな。
あらすじ
1984年、スティーブ・ジョブズは激怒していた。
Macintosh発表会の40分前、本番で「ハロー」と挨拶するはずのマシンが黙ったままなのだ。
カットしようという部下の意見に絶対に折れないジョブズ。そこへジョブズの元恋人クリスアンが、娘のリサを連れて現れる。認知しようとしないジョブズに抗議しに来たのだ。
公私ない交ぜに緊張感が高まる中、15分前に何かが閃いたジョブズは胸ポケット付きの白いシャツを用意しろと、マーケティング担当のジョアンナに指示する。次々と繰り出すジョブズの不可解で強硬な要求に周りは振り回されるが、すべてには明確な理由があった。
自らがCEOにヘッドハンティングしたジョン・スカリーに励まされ、舞台に出て行くジョブズ。
だがこれは重大なプレゼンのたびに勃発する、開発チーム、クリスアンとリサ、そして自分自身との闘いの幕開けに過ぎなかった−−。(公式サイトより)
今のネット社会の礎を築いたと言っても過言ではない「スティーブ・ジョブズ」。
彼の伝記を元に映画化されました。
感想
夢中で見てしまいました!
あれっ、もう終わり??
というくらいあっという間に2時間過ぎていきました。
そして思ってた以上にジョブズのプライベートを中心としたお話でした。
ジョブズの新たな人生のスタート地点をじっくり鑑賞できます
ストーリーはジョブズがMacintoshを発表してからiMacを発表するまで。
主に彼の人間性や家族にフォーカスを当てています。
特に娘のリサ。
インターネットを飛躍的に社会へ浸透させる中、彼女へ父親として接することができない葛藤が描かれています。
さてうっかり彼の伝記だと思っていた私ですが、全然そんなことなかった!
なんと彼の代名詞と言ってもいい「iPod」「iPhone」の製作秘話まで話は進まないのです!え〜〜!
本編でこじれていた娘リサとの中も、終盤でなんとな〜く和解したような展開になり、ホッとしたのもつかの間。
「音楽はこれからポケットに入れられるようになる。100曲、500曲、1000曲と」
というジョブズのセリフに、きたー!きたきたiPodだー!と内心興奮していたのですが、ここでエンドロールが出て終わり。
Why?
いい意味で物足りなかった・・・!
やっぱ天才ってすげえよ・・・
本編は彼がMacintoshのプレゼンの日から始まります。
舞台裏でのやり取りから彼がなかなかの「キレもの」っぷりというのが伺えます。
いやーすごい、我を通すと言いますか。
直せないと言っているプログラムを直せと強要したり、フロッピーを入れるための胸ポケット欲しさにプレゼン直前に別のシャツを用意させたりとなかなかロック(笑)
でも周囲の人たちの反応を見ていると、そういうのも許してしまうくらいカリスマ性があるんだろうなあ。
自分が部下だったらどんなふうに思うかな・・・耐えられなくなるかな。
最近「完全なるチェックメイト」という映画を見ましたが、その作品の主人公も天才肌の人間で、常に周囲を巻き込んでひっかき回していたのをふと思い出しました。
そうした迷惑を被っても、周りの人は彼を支持し、支援し、ついて行くのです。
唯一無二の才能に魅了されているのかもしれませんね。
ジョブズの頭の中も覗いてみたいです。恐れ多いですが。
仕事仲間や家族、それぞれの視点から見たジョブズ
本編ではジョブズに関わっている人々が、彼とのやり取りの中で彼をどんな人に見ているか、セリフからうかがうことができます。
Appleを創立した相棒や、CEO、マネージャーや家族。
本編の多くはジョブズと彼らが遠慮なくぶつかり合っているシーンなのですが、どれもみな彼に対して罵倒し、マイナスな意見を口にしています。
でも最後にはどうしても心の底では彼を認め、尊敬している、というかせざるを得ない、と思っているのを会話の節々で察しました。
一方娘からしたら堪ったもんじゃないですよね〜
父親に必死に寄り添おうとしますが、取りつく島もなく。
ジョブズもどう接したらいいのかわからないといった様子がなんども見られます。
母親は母親でちょっと問題ありだし。
実際のところどんな関係だったのかは分かりかねますが、よくひねくれた子に育たなかったなあと感心。
私は、彼の「まともな父親になれないから認知しなかった」という気持ちには共感しますが、娘に対する態度はうーんと首をかしげてしまいますね。女故の感覚かも。
まとめ
想像していた伝記とは違ったストーリーでしたが、ジョブズのアイディアセンスと共に人間らしい一面も知ることができる斬新な映画でした。
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