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ジョーカーを生み出したのは、世の中か、人か、それとも自分自身か。『ジョーカー』

10月ラストは、滑り込みで『ジョーカー』を観てきました!公開直後からアメリカにとどまらず日本でも相当話題になっていて、映画ファンたちが盛り上がっていましたね〜
私は見事に乗り遅れたわけですが・・・

DCコミックはあまり詳しくないのですが、本作はジョーカーの誕生を描いたオリジナルのストーリーになるそうなので、あまり詳しくなくても大丈夫そう。
初見かつDCコミックに詳しくない映画ファンとして、感想をつらつらと述べようと思います。

ジョーカー



監督 トッド・フィリップス
脚本 トッド・フィリップス
スコット・シルヴァー
出演者 ホアキン・フェニックス
ロバート・デ・ニーロ
ザジー・ビーツ
フランセス・コンロイ
公開 2019年
製作国 アメリカ合衆国

あらすじ

本当の悪は、人間の笑顔の中にある。
「どんな時も笑顔で人々を楽しませなさい」という母の言葉を胸にコメディアンを夢見る、孤独だが心優しいアーサー。
都会の片隅でピエロメイクの大道芸人をしながら母を助け、同じアパートに住むソフィーに秘かな好意を抱いている。

笑いのある人生は素晴らしいと信じ、ドン底から抜け出そうともがくアーサーはなぜ、狂気あふれる<悪のカリスマ>ジョーカーに変貌したのか?
切なくも衝撃の真実が明かされる!(公式サイトより)

DCコミックスの人気キャラクター、ジョーカーの誕生を描く。
監督は『ハングオーバーシリーズ』トッド・フィリップス、主演のジョーカー役はホアキン・フェニックスが演じる。

不安定で人々の心をかき乱す映画

ジョーカーという人間に迫る物語・・・これは賛否両論がわかれそうな作品ですね。
評価が分かれるポイントは、ジョーカーの考えや行動に共感できるかどうかだと思いますが、私は共感することができませんでした。ジョーカー(アーサー)は何もかもを他責にして、逃げて逃げて逃げて、行き着いた先が、「ジョーカー」だった、そんな印象があります。
不幸な生い立ちではありますが、彼は結局自分と向き合うことは一度たりともなかった。ここが私としてはうーんポイントでした。行動をした上でどうにもならなくて、ああならざるを得なかった状況ならまだわかるのですが。

キャストに関して、主演のホアキン・フェニックスは最高だった。いやー、狂気だね、狂ってたね。
彼は昔から演技派の役者という印象がありましたが、本作で完全に爆発した気がします。すげえ。彼の演技そのものには、2時間がっしり心を掴まれていました。

ジョーカーは、どのようにしてジョーカーとなったのか?

今まで、バットマンの最凶の敵としてゴッサムシティに君臨していたジョーカー。本作では、ついに彼が主役となります。
一般人として生活していた男・アーサーが、どうやってジョーカーまで堕ちてくるのか。孤独で辛い日々を送っていたジョーカーの薄暗い過去が暴かれます。
本作は原作にはないオリジナルストーリーなんだとか。ということで、DCを知らなくても、ひとりの男が悪に落ちた物語、と捉えれば楽しめると思います。

リサ

ファンの方ならちょっとした小ネタも楽しめるはず。私はブルースやアルフレッドの登場くらいしか拾えませんでした・・・

母子家庭で育てられたアーサー。元々の持病もあり、仕事や友人にも恵まれず、孤独で辛い日々を送っていました。
世間から煙たがられ、虐げられてきたアーサーは、やがて現実と妄想の区別がつかなくなってきます。いよいよ我慢できなくなってしまったアーサーは、ついに人を殺めてしまう。しかし、アーサーは謎の喜びを感じていたのです。
アーサーが起こしたひとつの殺人事件は、混沌としていたゴッサムシティに大きな影響をもたらしはじめます。貧困に苦しんでいた人々は、アーサーが富裕層の人間が殺したことで、彼をまるで救世主のように神格化しはじめるのです。

それまで自分が存在する意味を見出せず、苦しい思いをしていたアーサーは、人々に崇め奉られることに快感を覚え、自分のしたことは正しいことなのだ、と確信します。
ジョーカーの壮絶な生い立ちから、現代の混沌とした世界、そしてそこで生きる人々の表と裏を描いた、挑戦的な作品でした。一見安定しているように見える世の中でも、実は底の部分はグラグラと揺れている不安定なもの。そんな底の部分を隠すことなく露見させています。

リサ

現代は、文明が進化して以前に比べて暮らしやすくなっているはずなのに、なぜか生きづらさを感じる。そんな人々の心の拠り所が本作になってしまうかもしれません。

クライマックスで「この世界の人はみな、普通でいろ、という目で俺をみてくる!」とジョーカーが感情的に怒鳴り散らすシーンがあり、ぐさっと刺さりました。世の中の普通ってなんだろう?そんなことを改めて考えた瞬間でした。

気の毒ではあるが・・・

あくまでオリジナルのストーリーではありますが、ジョーカーはかなり辛い境遇の中で生きてきたことが本作では描かれています。
今まであらゆる作品で観てきたジョーカーの姿から、本作のような脆さを感じられないのですが(笑)、この人も苦労してんのかあ・・・と気の毒には思いました。

ただ、このキャラクターがジョーカーであろうとなかろうと、彼の考えや行動にはあまり共感できませんでした。冒頭でも書きましたが、彼のやっていることは辛いことをすべて人や世間のせいにして、自分に向き合うことはせず、ただ逃げているだけのようにみえてしまったのです。彼がみつけた問題を解決する最終手段が、暴力になってしまったことを考えると、本作でも彼の考えや行動を許容はしない、という意思も込められているのかなと思います。

とあるアニメ作品に、「世の中に不満があるなら自分を変えろ。それが嫌なら耳と目を閉じ、口をつぐんで孤独に暮らせ。それも嫌なら・・・」という名台詞があって、よく壁にぶつかるとこのセリフを思い出すのですが、まさにこのセリフをジョーカーに投げつけてやりたい!と思ってしまいました。
両親からの愛情不足や自尊心の低さ、対人関係の問題など、彼がああならざるを得なかった要因はそこかしこにあり、なんとも言えない気持ちにもなりますが・・・
ジョーカーを生み出したのは世の中か、それとも他人か、はたまた自分自身か。はっきりとした答えがないからこそ、観る人によって感じることは異なりそうです。

リサ

彼にとっては、自分を救ってくれる人と出会えなかったことも、不幸だったかもしれませんね。

ホアキン・フェニックスに心を奪われる

ホアキン・フェニックス演じるジョーカーは、ものすごい力で観るものの心を惹きつけます。
うっとりする、なんてロマンチックなものじゃなく、狂気。狂気によって私の心をぶん殴ってきました・・・
久しぶりに、あんなに夢中になって役者の演技をみていたかも。レオナルド・ディカプリオに近い狂気を感じました。

どうやら当初レオナルド・ディカプリオがジョーカー役の候補に上がっていたんだとか。いやー、わかる。あのジョーカーは、狂気を演じられる人じゃないと無理だ。
私、レオ様がどんどん狂っていく役が死ぬほど好きなので(笑)、レオ様版ジョーカーもみたかったけど、今回のジョーカーはホアキン・フェニックスで正解でしたね。みすぼらしさや体から滲み出る不幸オーラだけでなく、キラキラした瞳の純粋さが完璧だった。
笑いたくないのに笑ってしまって、それを苦しんでいるシーンがいくつかあるのですが、どのシーンの表情もめちゃくちゃよかったです。

リサ

ジョーカーのキャラにハマれなかったので、ホアキン・フェニックスが演じていなかったら2時間キツかったかも。

総評

評価

ストーリー
(2.0)
キャラクター
(3.0)
キャスト
(5.0)
演出
(3.0)
映像・音響
(3.0)
総合評価
(3.0)

良かった点

  • ホアキン・フェニックスの演技

悪かった点

  • ストーリーの進み具合が冗長

まとめ

今回、ジョーカーに対して共感できなかったので、周囲で盛り上がっているほど作品に対してアガることはありませんでした。まさに劇中で「喜劇は主観だ。」というジョーカーのセリフがあったように、おもしろいかおもしろくないか、共感できるかできないかは人によって異なるんだなと思いましたね。

ジョーカー人気だけでなく、この世に生きるすべての人間を認め合おうとしがちなアメリカだからこそ流行ったのかな、と思わなくもないですが、ジョーカーの隠し持つ承認欲求は、アメリカ人に限らず日本人も抱えているものですから、少なくとも日本でもある程度の指示があるのもうなずけます。
きっかけは周囲の煽りによるものだったとしても、ジョーカーという最凶のヴィランには、確固たる意思を持って悪の道を突き進んで欲しいですね〜!

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