ブランジェリーナ最後の共演作!?すれ違った夫婦を描いた『白い帽子の女』

日本では2016年に公開された『白い帽子の女』
この作品、行こうか行かまいか悩んでいるうちに上映が終わってしまい、劇場では観れず。
気がついたらいつの間にか「Amazon プライム・ビデオ」にて配信されていたので、鑑賞しました。

いや〜本編を観ると、プライベートでも何かあったのかなとは感じずにはいられませんでした。



白い帽子の女(By the Sea)


監督アンジェリーナ・ジョリー・ピット
脚本アンジェリーナ・ジョリー・ピット
出演者ブラッド・ピット
アンジェリーナ・ジョリー・ピット
公開2015年
製作国アメリカ合衆国


あらすじ



1970年代、アメリカ人小説家ローランド(ブラッド・ピット)と妻ヴァネッサ(アンジェリーナ・ジョリー・ピット)は、バカンスで南仏を訪れ、海辺近くのリゾートホテルに滞在する。
ある出来事によってお互いすれ違ったまま、夫は村のカフェに通い詰め、妻はホテルに引きこもっていた。
そんなとき、ハネムーンで若い男女(メルヴィル・プポー、メラニー・ロラン)が隣室にやってきて・・・(シネマトゥデイより)


2005年の『Mr.&Mrs.スミス』以来、実に10年ぶりとなる、アンジェリーナ・ジョリーとブラッド・ピットの共演作
あの作品からもう10年も経っているのか〜
時の流れは早いです。

アンジーは監督・脚本・製作・主演を担当するというハードっぷり。
ブラピも製作・主演を務めており、まさに夫婦二人三脚でつくりあげた作品と言えます。
・・・当時はね。今は元夫婦となってしまいましたが。残念。
アンジーの名義も、本作ではアンジェリーナ・ジョリー・ピットとなっています。

余韻や間がたっぷり。好みが分かれそう


思っていたよりは良くできた映画だったと思います。
というのも、公開当時からかなり本国では酷評だという話を聞いていまして。
日本でも、公開される前は話題になっていましたが、公開後はあまり話にも上らず、どうだったのかなと気になっていたんです。

いざ鑑賞してみても、身構えていたせいかそこまで酷いと感じることはありませんでした。
ストーリーもテーマもそこまで奇抜なものではないし。まあツッコミたくなるところはいくつかありますが(笑)

やはり気になるのは、間がありすぎるという点。
ストーリーはなかなか進まず重ったるい時間が多すぎて、退屈に感じてしまいます。
間を楽しむ作品でもあるんでしょうね。

間や余韻、静寂を、南フランスの海辺の田舎町という舞台が、より本編を趣深いと感じさせてくれます。
すごくいってみたくなりました、南フランス。
のどかで、明るくて穏やかな街並みと人々の姿がとてもいい。
暗くてじめっとした夫婦と対照的で面白いですね。
まあ、雰囲気重視の映画が好きではない人にとっては苦痛に感じるのではないでしょうか。

アンジーとブラピは相変わらず美しい。この世にいるとは思えない規格外の美しさ。
アンジーすっごいガリガリなんだけど、なんだろう、不気味な妖艶さがかえって作品のキャラクターに合っているんですよね。
共演していたメラニー・ロランもめちゃくちゃかわいいんですが、アンジー前ではそのかわいさも、かすむ・・・

熟年夫婦のギクシャク


過去の出来事をきっかけに、すれ違いを続けていた夫婦が主役。
バカンスと小説家である夫の執筆活動をかねて、2人は南フランスへ向かい、そこで少しずつ変わっていく2人の姿を描いています。

過去の苦しみ、嫉妬、葛藤、そんなドロドロした感情を、生み出し続ける妻に、寄りそっていこうとしている夫。
もっと会話をして、お互いの気持ちを伝え合うべきだろうと思いましたが、長年一緒に過ごしてきた夫婦だからこそ、一筋縄ではいかない部分もあるのでしょうね。

ストーリーやテーマは、私は結構好きでした。
特に夫婦やパートナーの方、年数は関係なく様々なカップルに観てほしいです。

ただし、退屈に感じる部分が多く、その点はかなりマイナスです。
鑑賞中に何度も思ってしまいましたが、とにかく話が進まない!
終始どんよりとした雰囲気で物語は進み、ようやく最後で少し光が見えてきます。

カフェで酒浸りになりながら執筆活動に勤しむ夫・ローランド、なにかを思いながら虚ろに部屋に引きこもって1日を過ごす妻・ヴァネッサ。
これの繰り返し。
大丈夫なのか・・・と一抹の不安を抱えていると、やっと新たなキャラクター(新婚夫婦)が登場。
お、話が動いたかな?と思って、うっかり画面を一時停止すると、まだ1時間しか経っていない・・・(本編は約2時間)

思わず一旦休憩を入れてしまいました(笑)
いやーもし映画館で観ていたら、もっと退屈に感じていたかもしれません。

夫婦が抱えている感情を、観客側が強く感じ考えさせるために、間や静寂をたっぷりとったり、同じことの繰り返しをしたり、という演出を取っているのかもしれませんね。
それにしたってのんたらやりすぎです。

その後展開されたストーリーは、なんと隣の部屋を覗く!
水道管の工事の残りかなにかで、部屋の壁に穴が空いていて、ヴァネッサは、隣の部屋を覗くことができることに気がつきます。
そしてなんと彼女は隣にやってきた新婚夫婦の、おはようからおやすみまで、覗き始めます
2人の夜の営みを肴にワインを飲むヴァネッサ。変態かな・・・
彼女は、まだまだ未来ある新婚夫婦のキラキラと光を放った姿に、過去の自分を重ねては今の自分のありさまに絶望していくのです。

ヴァネッサが覗きを始めたあたりから、夫婦が過去に何かを抱えているということを本編の端々で匂わせるのですが、それが何か判明するのは、なんと本編終了15分前!
いま!?やっと!?
ずっと抱えていた悩みをようやく解放できた、それだけ辛かったのだろう、という気持ちは伝わりますが、もうちょっと早めにその話して欲しかったな〜

バカンスを経て2人はようやく過去を乗り越え、前を向いていくところで物語は終わります。
雰囲気はすごくいいですが、もうちょっと全体の尺を縮めてもよかったんじゃないかな

なんて献身的な旦那なんだ・・・


ローランドも酔っ払いだし時々感情的になるしまあまあダメなんだけど、それ以上になんて献身的なキャラクターなんだ!と同情。
まあ2人で覗き見をし始めたときは、いよいよ狂ったのかとバッドエンドに怯えましたが(笑)

夫婦の間には、過去に子どもが2度流産してしまったという出来事がありました。
これによってヴァネッサは精神を病み、心を閉ざしてしまいます。
そしてそんなヴァネッサに疲れつつも、ローランドはなんとか向き合おうとする夫。

旦那さん偉いぞ、普通あそこまであしらわれたら心が折れますね(笑)
最初はヴァネッサと距離をとって、カフェに入り浸るのですが、そこのカフェの店長と話をしていくうちに、彼女を愛していることを思い出し、彼女に寄り添っていこうと動き出します。
ヴァネッサが適当に置いたサングラスを、いちいち置き直しているシーンが地味に好きです。

一方ヴァネッサはというと、かなりわがままというか、気分屋
・・・典型的な女性らしさがありますね。
あーなんかここまでじゃなくても、私もこういうときあるな、と、反省しました・・・(笑)
あれだけわがままで無体を働いても、アンジーなら許しちゃいますよね、はいはい。

ヴァネッサは、隣人の夫婦に嫉妬するあまり、なんと隣人の夫を誘惑するのです。
しかも、一生懸命ヴァネッサの心を動かそうとあれこれ画策するローランドを無視しての、誘惑ですからね。
そしてそれを事情があるんだと許してしまうローランド

今になって思いますが、これは作品を通してアンジーがブラピに対してなにか言いたいことがあったんじゃないかな〜
そう感じずにはいられないストーリーと、キャラクターの言動が詰まっていました。
もしかして2人も、私生活ではこんな感じだったんじゃないかな。

ブランジェリーナってほんと画になるよ


残念ながら本作公開後、ブランジェリーナはお別れしてしまいました。
まあ色々あってくっついた2人だったのですが、それはそれはお似合いで素敵でしたね。
2人の共演はもう二度とみれないと思いますが、やはりスクリーンの中の2人は安定感がありますね
存在感や美しさ、演技力のバランスがいい具合に拮抗しあっています。

アンジーは相変わらずの存在感。彼女がいるだけで画面がパッと華やぎますね。
トップレスになったりブラピとのベッドシーンがあったりと、かなり体を張っていました。
ただ、ガリガリすぎ!役作りなの?ふだんからそうなの?
みていて痛々しさすら感じてしまいます。

ブラピはね、もうね、かっこいい以外の言葉がないです。
『ファイト・クラブ』のギラついたブラピもいいですが、年をとってくたびれたブラピも渋くていいですね〜!
アンジーを見つめる時の表情や瞳が、吸い込まれそうなくらい印象的でした。

ちなみに日本語吹き替え版は、山寺宏一さん湯屋敦子さん
『Mr.&Mrs.スミス』での、ソフト版の吹き替えの方と同じなんですよ〜!
特に湯屋敦子さんのアンジーが一番好きなので、とても嬉しい。
アンジーはテレビ版になると違う方の吹き替えになっていることが多いので、いつもちょっぴり残念に思っています。

南フランス郊外の美しい街並み


舞台は1970年代南フランス
フランスって行ったことないのでどの辺りなのかわかりませんが、あれはきっとリゾート地なんでしょうね。
白い壁がパッと目に入る建物が多く、空もカラッとしていて、いい場所です。
人々ものどかな雰囲気が漂っていて、こういうところで過ごしたいと思わせられます。

透き通った海もとても美しかったです。
原題は『By the Sea』ということもあってか、海が映るシーンも多かったですね。
ホテルから街に出るまでの長い岩の階段も印象的。
本来明るくキラキラとした場所なのですが、夫婦の憂鬱な存在と相まってどこか物悲しい雰囲気を漂わせているのも好きです。

ローランドの衣装がおしゃれでよかったな!
ベージュのジャケットに、ハット。かっこいい。
ヴァネッサも裾が長くゆったりしたロングワンピースに、大きなつばのついた帽子をかぶったバカンススタイル。
レンズの大きいサングラスは、まさに70年代の流行りのモデルですね。

このころのファッションが今リバイバルしているせいか、今でも通用しそうなファッションが多かったですね。

良かった点


・南フランスの街並み
・アンジーとブラピの演技
・作品全体の雰囲気


終始鬱蒼とした雰囲気の漂う映画、嫌いじゃないです。その雰囲気に、また2人がとても似合うんですよね。
フランスってあんなに美しい場所があるんだなあ。

悪かった点


・話が進まなすぎる

多少の間がある作品は好きですが、本作はちょっと間が多すぎました。

まとめ


ところどころ首を傾げたくなる部分はありましたが、作品が醸し出す雰囲気は私好みの作品でした。
一方で、ストーリーはもう少しテンポよく展開しても良かったのではないでしょうか。
まるで牛車のような進みです。

カップルや夫婦の方に観てほしいなと思うのですが、男女で極端な賛否の感想が生まれそうですね(笑)

白い帽子の女 [Blu-ray]
白い帽子の女 [Blu-ray]
posted with amazlet at 17.09.21
NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン (2017-09-06)
売り上げランキング: 7,997

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

Twitter で

YOU MIGHT ALSO LIKE

シェアしていただけると励みになります!

フォローはこちらから!

LEAVE A REPLY

*
*
* (公開されません)