大笑いして、最後にほろり・・・映像不可と言われた東野圭吾作品を映画化!『疾風ロンド』

阿部寛主演、東野圭吾原作、舞台はスキー場、ときいてホイホイされないわけがない!
ということで『疾風ロンド』を観てきました!

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あらすじ



ある日、医科学研究所で発明された違法生物兵器「K-55」が元職員の男に盗まれた。
男はK-55をどこかの雪山に埋め、3億円を要求した脅迫メールを送ってきた。ところがその男は不運にも交通事故で死んでしまったのだった。
主任研究員の栗林は、男から送られた発信器入りのテディベアの画像と遺品を頼りにK-55の捜索にあたることになるが、兵器が埋められている場所はなんと「野沢温泉スキー場」だった!
発信器の電池は4日しかもたない。栗林は急いでスキー場へ向かうが、想像以上の困難が待ち構えていた・・・


原作は100万部越えのベストセラー『疾風ロンド』。作者は東野圭吾。
メガホンを取ったのは吉田照幸。すみません存じ上げなかったのですが、『サラリーマンNEO』の企画をされた方なんですね。

感想


爽快で笑撃的な映画でした。面白かった!
久々に映画館で声だして笑ったかもしれない。予告からしてコメディタッチな作品なのかなと思っていたのですが、想像以上でした。
原作は未読だったので比較はできませんが、脚本がよくできているなあと思いました。
ストーリがテンポよく進む映画が好きなのでかなり私好みです。

本編の方はあべちゃんが終始おっちょこちょいなダメダメ親父で笑います。
雪に埋まるシーンとかお腹抱えて笑いました。
スキー場のシーンがほとんどなので、スノボー好きに取ってはいい意味で苦痛でしかなかったですね(笑)早く私も滑りに行きたい。

東野圭吾作品というと「ガリレオシリーズ」や『手紙』、昨年映画化された『天空の蜂』などのずっしり胸にくるような物語のイメージが強いので驚きました。こんな軽いタッチの作品も書くんですね。
中盤のスキー場でのシーンなんかは別の人が書いたんじゃないのか?と考えてしまうくらい。
またこれを小説にするってどんな内容なんだろうとすごく原作に興味が湧きました。そのくらい映像の躍動感がすごいのです。

爽やかコメディーかとおもいきや、後半で泣かせにくる


序盤はK-55を必死になって探すあべちゃんに笑わされるんですよ。身体張ってんなあと感心もするのです。
なので私も今回の最初の感想は「ただただスノボーに行きたくなる映画だった」とか書こうと思っていたんですね。
ところが徐々にストーリーが進むにつれ、家族の問題人の死や不幸についての考えなどが露呈していきます。
人々に辛いことがあった時、我々はどうしたらいいのか、果たして自粛することや恨みを持つことはいいことなのだろうか、という誰もが抱いた想いをに対する答えをくれます。

もしかして震災の後の作品なのかな?と思って後で調べたら、やはり2013年に出版されていました。
映画の中では「自粛や自制をすることは死んでしまった人たちにとって、幸せなのだろうか。僕たちがその人たちの分の幸せも願いながら生きていくことを彼らは望んでいるのではないだろうか」というようなことを言っていました。
自粛して弔いたいということは誰しもが思うけれども、一方であまり自粛ばかりしていても仕方ない、前を向いていくことも大切だと私は思っていました。ですがそういうことを一般人が言ってもなかなか人々の心には響きにくいものですから・・・
誰しもが思っていたであろうことを、誰もが知っている東野圭吾という、物を書き、何かを伝える人が発信するのは勇気がいるだろうけど、大切なことだなあと、しみじみと考えてしまいました。

K-55もスキー場もあくまでそのテーマを伝えるために飾りだということに気づかされ、多くの人々が目をそらしていたり、心のうちに隠していた気持ちをこの作品は眼前に見せてくれたのでした。
そして時間が経った今だからこそ、忘れてはいけない大切な言葉の数々を聞くことができます。

あべちゃんのダメダメっぷりにも注目


そんな素敵な作品にふさわしい主演のあべちゃんの演技っぷり。
妻を早くに亡くし、14歳の息子と2人暮らし。なかなか息子とコミュニケーションが取れず、距離を感じつつもあえてそこには触れずに過ごしてきた。
息子としては歩み寄りたいけど、思春期ゆえになかなか素直になれない。そしてそれに気づかずに相変わらず物で釣ろうとする父親。
そんな父と子の交流も、この作品では大切なテーマの一つとして描かれています。

あべちゃんは不屈の精神を持った強い男の役もいいけど、ダメダメな演技もいいんですよね〜。『結婚できない男』みたいな。
今作はとにかく側から見ていてしょーもないなあと思ってしまうくらい情けない父親を演じています。
スノボーのウエアをダシにして息子にK-55のありかを探させたり、スキー場では滑れなくて子供にバカにされたり、生物兵器が違法なものだとバラさないために嘘をついたり・・・となかなか散々なことをしている(笑)

結構最後までしょーもない感じなのでどうなることやらと不安だったのですが、最後の最後に息子の心からの叫びにようやく目を覚ますのです。
ラストのシーンのあべちゃんは、ダメ親父はどこへやら、キリリとしたついていきたくなるような父親へと変貌していました。
そのカットをみるとすがすがしい気持ちになりましたね。

日常の風景に混ざる臨場感あふれるシーンをGoProで!


最近はGoProを使った映像が増えましたね。
この作品でも劇中でGoProを使った臨場感たっぷりのシーンが多々あります。

一番印象に残ったのが、後半のK-55を横取りしようとする男があわられて、それを大島優子演じる千晶がスノーボードで追いかけるシーン。
2人は必死になって追いかけっこをするのですが、スキー場にいる他のお客さんはまさか2人がそんな危険なものをめぐって争っているなんて知りませんから、おもしろがって2人を追いかけようとするのです!
そしてその映像を自分たちのGoProを使って撮影しているのですが、なんとそれを実際の映像にも使っています。
あんなに小さいカメラなのに映画のコマに使えるなんてすごいですよね。
手ブレや足元を写した動きなどがリアルで、よりドキドキしながら映画を楽しむことができました。

スキーやスノボーが好きな人は(いい意味で)気をつけろ!


いや〜それにしても楽しそうに滑ってたなあ!!!ん??
たとえハートフルな気持ちにさせられても、滑りたくなる気持ちは抑えられませんでした。

ロケ地は日本最大の敷地面積を誇る「野沢温泉スキー場」。スキー発祥の地として長年多くの人に愛されているスキー場です。
ここでおよそ1ヶ月半に及ぶ撮影が行われたそうです。
さらに実際に滑っているシーンはほとんどが本人たちが演じていたんだとか。
大島優子さんは9歳の頃からスノーボードをやっていたそうで、今回の撮影をとても楽しみにしていたそう。おそらく本人が滑っているであろうシーンはスピードをコントロールして滑られていて、とてもお上手でした。

そしてそんな大島優子さんとムロツヨシさんのアクション(?)シーンは必見です。
板つけながらぐるぐる回って2人でもみくちゃになっている姿に笑ってしまいます。
スキーのストックで叩きあったり、アップでのアクションはスローモーションをたっぷり使って盛り上げて、からのオチがまた潔くて面白い!

私が一番興奮したのはそのシーンをGoProで撮影していたということでしたが(笑)
あのちっちゃいカメラで映画がつくれるなんてすごい時代になったもんだなあ〜

まとめ


笑って泣いて、心があったかくなる、なんて言葉がぴったりな映画です。
宣伝ではミステリー・サスペンス映画と言われていたりしますが、コメディ・ハートフルのジャンルに近い気がします。
誰と観に行っても、1人で観に行っても楽しいですよ。

スキーヤー・スノーボーダーは、映像を見てイメージトレーニングをするのもアリですね(笑)

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