本編序盤で衝撃の展開!孤独に陥った人間の限界を描く『パッセンジャー』

今飛ぶ鳥を落とす勢いであらゆる映画に引っ張りだこの、クリス・プラット
またまた映画に出演、しかも主演ということで、『パッセンジャー』を観てきました!

最近は『マグニフィセント・セブン』でも活躍していましたね。
『パッセンジャー』はシリアス寄りな映画と踏んでいたので、どんなクリス・プラットが拝めるのやら楽しみにしてました。



パッセンジャー(Passengers)


監督モルテン・ティルドゥム
脚本ジョン・スペイツ
出演者ジェニファー・ローレンス
クリス・プラット
マイケル・シーン
ローレンス・フィッシュバーン
アンディ・ガルシア
公開2016年
製作国アメリカ合衆国


あらすじ



20XX年、人類は人口増加の影響を受け、新たな惑星「ホームステッドⅡ」へと向け120年の宇宙航海に臨んでいた。
5000人の乗客は冬眠ポッドによって、到着の4ヶ月前まで長い眠りについている。
ところが予期せぬ隕石の衝突によって、宇宙船がシステム異常を起こしてしまい、1人の乗客ジム・プレストンが目覚めてしまった。

彼は突然の出来事に事態が飲み込めず、あらゆる手段を講じて状況を打開しようとするも、なにをしても暖簾に腕押し状態。
いよいよ追い詰められたジムは、運命の出会いによってとんでもない計画を企ててしまう。
目覚めたもう1人の乗客オーロラ・レーンとともに、2人だけの生活が始まる。


本編序盤でとんでもない予告詐欺に気付かされるのですが、その瞬間がこの作品で一番謎だった展開ですね(笑)

監督はモルテン・ティルドゥム
『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』で一躍その名が世界に知れ渡りました。
いい映画だったなあ〜思い出すだけで胸が苦しくなる名作なのでそちらも是非。

序盤の展開に衝撃!


序盤の衝撃的な展開にショックをうけ、それを引きずったまま終わりました。
えっそういう展開なの!?思ってたのと違う!と誰しもが感じるはず。

その後のストーリー展開も思った通りのオチでなんだかなあ。
うーん、モヤモヤの残る映画となってしまいました。
ちょっと脚本がイマイチだったかな。

主演のクリス・プラットジェニファー・ローレンスの演技はとても良かった!
あとはアンドロイド役のマイケル・シーンも脇役のいい存在感を出してましたね。
基本2人芝居で場面転換される会話劇が中心なので、やはりテンポのよさが重要。
その辺はしっかり演出されていたと思います。

脚本が微妙だった分、出演者の演技と、宇宙旅行へのワクワクに救われた印象が否めない。

極限にまで追い詰められたら人間はどんな選択をするのか


この作品の終結するところは、サバイバル要素の部分ではなくて、極限状態に置かれた際の人間の心理という部分ですよね。
誰を責めることもできない、孤独な状況・状態で過ごし続けた人間はどんな行動に出てしまうのか。
その行動の結果、どんな影響が出るのか。
極限まで追い詰められた人間の、理性を超えた本能があぶり出される姿に重心を置いている作品です。

それにしても衝撃的でしたよね。
冬眠ポッドの故障で目覚めてしまった2人が、どんなサバイバルを乗り越えてハッピーエンドになるのかと思いきや。

なんと故障で目覚めたのはジムだけで、オーロラはジムによって起こされてしまうんですから!!!!
ええーお前が起こすんか!!?!?と、かなりびっくりしました!
本編早々予告詐欺をされましたが、まあこういうドッキリなら許してもいいかな。

でも鑑賞後の感想はたった一つ。

ジムの馬鹿野郎!めっちゃクズじゃないか!!

いやだってオーロラがあまりにも不憫で・・・
見ず知らずの人間に勝手に起こされて、実は事故じゃなく故意に起こされたと知ってしまい、挙げ句の果てには命をかけて宇宙船の故障まで直す!
それなのに、行きたいと思っていた惑星にはたどり着くことができずその生涯を終える、なんてそんな運命私には受け入れられないなあ。

あまりの災難っぷりに、オーロラを抱きしめたくなる。
真実を知って、ジムに暴力を振るうオーロラの姿は本当に苦しそうで、観ていて遣る瀬無い気持ちになりました。
というか、ガスが登場してなかったら全てにおいて終わってたと思うので、ガスには感謝すべきですね。

まあ自分だったらどうするんだろう、と考えさせられる作品ではありますね。
自分だったら・・・多分自殺はできないし、誰かを起こすなんてことも思いつかない。
そして宇宙船を直す勇気も運動神経もないので、あのまま1人で孤独死しますね(笑)

とにかくかわいそうなジムとオーロラ


ジムのしたことは、私は正直モヤっとしますが、でも彼も災難に遭ってしまった一般人ですからね。

本編が始まって、ジムが1人で孤独に過ごすシーンはそれなりに時間を割いて描かれているんですね。
自分が1人目覚めてしまった現状を知り、錯乱する姿や、懸命に乗組員を起こそうとしたり、自身のエンジニアという職業を活かし冬眠ポッドを修復しようととにかくがむしゃらに現状を打開しようとする。
それでもどうにもできなくて、絶望し、アンドロイドのアーサーの助言によって一度は運命を受け入れ、1人きりの暮らしを楽しむ。
けれどやはり1人ぼっちで過ごすなんて、そうそうやっていけず彼の精神は極限まで擦り減っていきます。

ジムの孤独な時間がきちんと描かれていたことで、まだ彼の気持ちもわかる、わかるけど!という同情の気持ちも湧きました。
これで目覚めて数週間でオーロラを起こしていたら、ジムに対して怒りしか湧きませんね(笑)

オーロラもオーロラで、それはそれは気の毒な運命に巻き込まれるのですが、最終的にジムとうまくいって、それも首を傾げてしまう。
「本当の自分でいられる人と出会って」という友人のビデオメッセージをみて、ジムとの楽しかった日々を思い出し、彼に対して徐々に許したいという気持ちが湧いていくオーロラ。
いやいやでもほら惑星についたらもっとたくさんの人と出会えたかもしれないじゃん?
よくジムを許したよ!オーロラは聖母なの?

まあ2人が仲違いして、元鞘に収まるには第三者の存在が必要不可欠であって。
新たな犠牲者であるガスの存在はかなり大きかったですね。
人間で、冬眠ポッドの故障によって目覚めて、宇宙船の乗組員、というなんと都合のいいキャラクターだこと!(笑)
誰かが死んだり、自分たちに危機が迫ると、どんなにバラバラになっていても人間の心は一致団結してしまうものなんですよ。
ほら、そういうのあったじゃないですか。アベ・・・『アベンジャーズ』っていう・・・

1人ぼっちのサバイバル映画というと、ジャガイモ栽培で有名な『オデッセイ』がありましたね!
今作のジムの行動を思うと、オデッセイの主人公はメンタル最強でしたね。宇宙飛行士ってだけある。

主要キャストはたったの3人


キャストが少なく、その分個々の演技をじっくり鑑賞できました。

やっぱりクリス・プラットはどこか飄々とした三枚目っぽいキャラ。
いいですね〜

どの映画観てもクリス・プラットって強気で酒飲んで踊って楽しんでるけど、最後の最後でキメるってイメージ。
今回はダメ人間要素が強く、へなへなした気弱な表情をたくさんみることができます。
嘘がバレてからの眉毛がもう無理ってくらい下がってる顔は、大型犬みたいで可愛かった・・・

オーロラ役のジェニファー・ローレンスはとにかく色っぽい。
お色気シーン大量でふぉおってなりました。
自分が目覚めた真実を知ってからの態度はすごかったですね。
苛烈で感情的で、今までのオーロラどこいったの?ってくらい荒れ果ててました。
特にジムの部屋に行って、寝ているジムに襲いかかって殴りつけるシーンはもう必死の形相で、みていられないほど。

アーサー役のマイケル・シーンもいい味出してましたね。
『ミッドナイト・イン・パリ』では鼻持ちならない嫌味なキャラクターを演じていましたが、今作では紳士でスマートな正反対のキャラクターを演じています。
ああいうキャラクター、すごく好きです。
どこか抜けてて、おっちょこちょいで、でも憎めない存在。
見た目は人間ですが、アンドロイド役なので、表情や動きもどこかぎこちなく、そんな細かい部分にも注目してみると面白いです。

宇宙旅行に想いを馳せる


宇宙旅行も夢じゃなくなってきたいま、快適で機能性の優れた宇宙船が描かれると、ものすごくワクワクしますね。
ストーリーとはまた別に、主人公たちが乗っている宇宙船に興味が惹かれました。

彼らが乗った宇宙船はとても近未来的で、あらゆるシステムがコンピューターによって操作されています。
全てをコンピューターのシステムで操作しており、宇宙船に異常が起きたら自動で修復作業をすることもできてしまいます。
音声認識は当たり前で、コンピューターと人間が当たり前のように会話をすることができるのです。
コミュニケーションをとるのは難しいようですが・・・

船内にはプールやバー、世界中の食事ができるレストラン、ジムやダンスで遊べる部屋も。
豪華客船の宇宙船バージョンのような船で、いつかこんな風に宇宙旅行ができたらなあとぼんやり思いました。

あとこれいいなあ!と思ったのが、宇宙船に宇宙服が用意されていて、外に出て宇宙空間を楽しむこともできるようになっていました。
実際に本編でジムが宇宙服をでて船外に出るシーンがあったので、おそらく宇宙飛行士の資格がなくても宇宙を漂うことができるってことだよね?
そんなことができるようになったら最高ですね〜

ただあらゆる宇宙パニック映画を観てきた身としては、宇宙服と宇宙船をつないでいる紐がキレやしないかヒヤヒヤしちゃいますね。

良かった点


・少ないキャストながらテンポよく進むストーリー
・宇宙旅行に夢を馳せられる


ストーリーの中身はどうあれ、わりと場面転換は多いので飽きることはなかったです。
宇宙旅行の危険性も描かれていましたが、でもやっぱりこんな風に宇宙に行けたらなあと夢を抱いちゃいますね。

悪かった点


・脚本がイマイチ

これに尽きるのでは。
序盤のトンデモ展開はまあいいとして、その後はベタなストーリー展開でつっこみどころを残しつつ本編が終わってしまったかなという印象。

まとめ


人間は孤独には耐えられないのだなあと改めて感じた映画でした。
でもやっぱりジムの行動はどうなの?モヤモヤしてしまうよ〜〜

クリス・プラット、ジェニファー・ローレンス、マイケル・シーンの3人が好きな人はオススメです。

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