一人称視点の新感覚を味わおう!最初から最後までノンストップでバイオレンスシーンが炸裂!『ハードコア』

初めて映画館の予告で観たときに、たった1分ほどの映像だったのにもかかわらず頭の中に強く刻み込まれた『ハードコア』
全編一人称視点の映画だと・・・?それは映画なのか・・・?と私の中で気になる存在となっていました。



公開からだいぶ経ってしまいましたが、なんとか時間をみつけ観に行ってきました!

ハードコア(Hardcore Henry)


監督イリヤ・ナイシュラー
脚本イリヤ・ナイシュラー
出演者シャールト・コプリー
ダニーラ・コズロフスキー
ヘイリー・ベネット
アンドレイ・デメンティエフ
ダーシャ・チャルーシャ
スヴェトラーナ・ウスティノヴァ
ティム・ロス
公開2015年
製作国ロシアアメリカ合衆国


あらすじ



準備はいいか?
あなたは今から、愛する人を取り戻すためこの“クレイジーな世界”に放り込まれる。

妻であり、絶命したあなたの身体をサイボーグ化し蘇生させた一流の研究者である美女・エステルが、エイカンという奇妙な能力を使うヤツに誘拐されてしまった。
道先案内人は変幻自在のジミー。
あなたの身体を狙うエイカン率いる傭兵たちを倒し、エステルと“記憶の謎”を取り戻すことが出来れば、あなたの存在する目的と真実を知ることができるかもしれない。

幸運を祈る。(公式サイトより)


『ハードコア』の監督を務めるのはイリヤ・ナイシュラー
彼はロシアのパンクバンド「バイティング・エルボーズ」のメンバーでもあり、バンドのミュージックビデオの「Bad Motherfucker」(すげえタイトル)のPVを作ったのが『ハードコア』の作品を生み出すきっかけとなりました。
「Bad Motherfucker」のPVは、一人称視点で物語が展開される構成で、まるでFPSゲームのような演出は口コミで話題となりYouTubeの再生回数は1.2億回以上も再生されることとなりました。

その話題っぷりに目をつけたのがティムール・ベクマンベトフ
ティムールは監督として活躍しており、Facebookでイリヤに映画を作らないかと連絡を取ったことで、『ハードコア』の映画化が実現したのでした。

ネットで話題になって映画化の運びになる、というのが時代を感じますね〜
ちょっとしたひらめきと行動力があれば、なんでもできるのではないかと感じます。

ありそうでなかった新感覚の映画


映画というか、まるでゲームのプレイ画面をそのまま映画にしてみました!というような実験的な雰囲気を感じました。

予告の通り、本編は最初から最後まで完全に自分視点のカメラワークで撮影されています。
全編ノンストップの勢いでストーリーが展開され、心休まるひと時が全くありません!(笑)

一人称視点でカメラが動くので、まあ揺れが結構激しいんですよね。
なので、酔いやすい人は気をつけたほうがいいです。
上映時間は90分ほどと短いのですが、私はがっつり酔っちゃいました。
後半は早く終わってくれ〜と心の中でつぶやきながら、ある意味映画と戦っていました(笑)

『ハードコア』が映画なのかというと、正直難しいところですね〜
映画の推しポイントとしては、やはり一人称視点での撮影、という部分になると思うのですが、自分で操作が完全にできない分、没入感がどこか物足りないんですよね。
なんというか、ゲームの録画をみさせられているようなもどかしさ。

一人称視点のおもしろい点って、動きや感覚、タイミングが完全に自分自身とシンクロすることだと思うんです。
一人称視点を思う存分楽しむのであれば、やはりゲームを自分でプレイすることが一番最強な選択だなあと思ってしまいました。
そう思うと、映画館のスクリーンでゲームをする、って面白そうですね!
なんかしらのイベントで企画されてそうです。

私は、現実とは違う世界にのめり込めるから映画が好きなので、この作品は面白い試みだなあと鑑賞前まで思っていたのですが、なにか想像していたのと違ったんですよね。
自分のいる現実とは完全に隔離され、第三者として、完成された作品の世界観を外から傍観するのが好きなんだなあと改めて認識しました。
映画で感じる臨場感と、ゲームで感じる臨場感というのは表現方法が異なるんでしょうね。

しかし、繰り広げられるアクションは最高でした!
エグい!エグい!エグい〜〜!の連続です。
殴る銃でブチ抜くナイフを突き刺す・・・これでもかというくらい敵を殺していく様は爽快感さえ感じます。
首が吹っ飛んだり、真っ二つに割れたりと、遠慮のないバイオレンス映画でしたよ。

ゲームをプレイしているようなストーリー展開


目が覚めると、研究所にいるところからスタートします。
そばにいた女性に自分の置かれている状況が説明されるのですが、曖昧で、なにがなんだかわかりません。

自分が何者なのか、何をすべきなのかわからずに物語はどんどん展開していきます。
最初に得た情報は、自分はヘンリーという名のサイボーグで、エイカンという男がどうやら自分の敵らしい、ということだけ。

おお〜すっごくゲームっぽいです(笑)
言語プログラムを組み込む時間がなく襲撃を食らってしまったため、主人公は全く話せないという設定がますますゲーム感を高めますね。

ジミーという謎の男の手助けにより、わけのわからないまま次々と襲ってくる敵から逃げ続けますが、徐々に物語の全貌が明らかになってきます。
このジミーという男のキャラが、なかなかいい味出しているんです。
ヘンリーの行く先々で彼をサポートしてくれる存在なのですが、毎回現れる姿が違うんですよ。
そして毎回わけのわからない死に方しているのに、なぜか無事・・・
彼の正体がわかったときは、なるほど!この演出は面白いわ!と感心しました。

さて本編では、終盤でようやくヘンリーの正体が種明かしがされます。
エイカンとのラストバトルで、ヘンリーはエイカンによって生み出された大量のサイボーグ兵士の一つだということを告げられるのです。

エイカンは同じプログラムを組み込んだサイボーグを作り、実験を続け、サイボーグの知能や性能を高め、世界を脅かさんとしていたのです。
そしてついにヘンリーが、数ある兵士の中でも抜きん出た能力を発揮した、ということなのでした。

敵だと思っていた人間が実は自分を生み出した親で、しかし自我が芽生え始めていた主人公が、本当の自分を見つけたため生みの親を殺す・・・うーん、よくあるよくある(笑)

恐らくアクション・カメラワーク>ストーリーなので、物語に関してはそこまで突っ込んではいけないような気がします。

主人公は謎多き男


自分でも自分が何者かわからない主人公・ヘンリー
その正体は記憶を作り変えられ、サイボーグ化された兵士でした。

本編の終盤から推測するに、エイカンたちに利用され、自分の記憶が違うプログラムに書き換えられてしまった、ということでいいんですよね・・・?
それで、プログラムを進めていくうちに自我が芽生えて、あんなラストを迎えたんですよね?
ちょっとストーリーの説明が少なすぎて、私の中で理解しきれていないのですが、そういうことと解釈します。

『ハードコア』は、観ている観客が主人公になれるんだ!という趣旨の作品なので、正直主人公の細かい情報なんていらないのです。
だからヘンリーがどんな見た目で、どんな性格の人間なのか、どうやって生まれ育ったのかというバックグラウンドは全く説明がありません。

主人公が重きに置かれておらず、謎に包まれたまま終わるというのは、なかなか新鮮で面白いですね。

サポートしてくれる役者が意外と豪華


驚くことに、意外と脇を固める出演陣が豪華なんですよね。

最初に目が覚めて、目に入った美しい女性。
あーこの人絶対みたことあるぞ、最近みたぞ・・・と確認すると、やっぱりみたことある女優さんでした。

謎の美女、エステル役はヘイリー・ベネット
そう、『マグニフィセント・セブン』にて、活躍していた女優さんです。
あの時はクールで強い女性役でしたが、今回はセクシーな雰囲気たっぷりのキャラクターでしたね。

ヘンリーを助けるジミーを演じるのは、シャールト・コプリー
『第9地区』の主演が有名ですよね。
ドキュメンタリー風のエイリアン映画なんだけど、社会への風刺がきいた異色の映画だったなあ。

今回はクローンの役ということで、真面目な大佐からヤクにラリった男まで色んなキャラを演じていて、めちゃくちゃ好感度高いです!
特にモヒカン姿でド派手な立ち回りをみせるアクションシーンは必見です。

そして一瞬だけ映るティム・ロス
ティム・ロスの無駄遣いだろうがー!誰だかわからなかったわい!
彼の出演している『海の上のピアニスト』はとても好きな映画なのですが、あれから随分経ったので、やっぱり老けましたね〜

最初から最後までバイオレンス!


オープニングのっけから全開でみせてくる、バイオレンスなシーンの数々。

ヘンリーは、やってくる敵を容赦なく頭でぶちぬいていきます。
肉片やら血やら、飛ぶ飛ぶ、舞う舞う。
それを普通の市街地でやってるんですから、わけがわからないですよ。

そんなバイオレンスアクションシーンが、ノンストップで続くのも凄い。
本当に休んでるシーンがほとんどないんですよ!
ずっと誰かから逃げているか、殺しているかというシーン。
頼む!少し休ませてください!とお願いしたくなるほどです。

そりゃあR指定つくよね、というレベル。
だけれどもホラー演出はないので、怖いと感じることはなかったです。
うわあ〜うげえ〜と言いたくなるようなグロさ、って伝わりますかね。

ラストの、兵士たちが襲ってくるシーンは圧巻でした。
ゾンビ映画かよ!と言いたくなるくらい凄い人数がヘンリーに襲いかかってきます。
そしてそれをなぎ倒すヘンリー。強い。
QUEENの「Don't Stop Me Now」が流れた時は謎の感動に包まれました。

撮影はほとんどGoProで行われたというから、映像技術の発達に驚くばかりです。
ただし撮影はかなり手法を凝らしたようで、何百時間もテストをして、映画のスクリーンで観客がより楽しめるように撮影方法を最適化していったそうです。

趣味でスノーボードをやっていて、その撮影用途としてアクションカメラであるGoProの存在を知っていたのですが、今じゃあ至る所でその存在をみかけるようになりましたね。

良かった点


・一人称視点映画という斬新な試み
・アクションシーン


一人称視点がどうだったかという感想は置いていおいて、今までにない映画を作ったというのはいいことですよね。
絶え間ないアクションシーンが続くので、動きがある映画が好きな人にはぴったりかと。

悪かった点


・カメラがぶれすぎて酔う
・ストーリーは深追いしてはいけない


一人称視点にした結果生まれた問題点ですね。
でも酔ってしまうって、一人称視点にしたら避けられない問題ですよね〜難しいところです。

まとめ


新感覚の映画であることは間違いないです!
私は『ハードコア』に関しては、ゲーム録画を映画館で上映したもの、という認識になってしまいましたが、上手くみせる方法を模索していけば、一人称視点の映画というのも当たり前のジャンルになるのかもしれません。

逆に言えば、FPSゲームが好きな人にはたまらない映画なのではないでしょうか!

今じゃVRもかなり開発が進んでいますし、いずれVR映画なんていうのも生まれるのかもしれませんね。

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