音楽に合わせたカーアクションや動きがクール!ベイビーのギャップがたまらない『ベイビー・ドライバー』

ようやっと観てきました、『ベイビー・ドライバー』
ショーン・オブ・ザ・デッド』、『ホット・ファズ-俺たちスーパーポリスメン!-』のエドガー・ライト監督のハリウッド進出作品第1弾!イエーイ!

映画館で予告を観たときからずっと気になっていたので、ようやく観れて嬉しいです〜
海外の映画批評サイト、ロッテン・トマトで100点満点を叩き出したという伝説も。
こいつは只者じゃないニオイがプンプンしています・・・



ベイビー・ドライバー(BABY DRIVER)


監督エドガー・ライト
脚本エドガー・ライト
出演者アンセル・エルゴート
ケヴィン・スペイシー
リリー・ジェームズ
エイザ・ゴンザレス
ジョン・ハム
ジェイミー・フォックス
ジョン・バーンサル
公開2017年
製作国イギリスアメリカ合衆国


あらすじ



ベイビー(アンセル・エルゴート)。
その天才的なドライビング・センスが買われ、組織の運転手として彼に課せられた仕事―それは、銀行、現金輸送車を襲ったメンバーを確実に「逃がす」こと。
子供の頃の交通事故が原因で耳鳴りに悩まされ続けているベイビー。
しかし、音楽を聴くことで、耳鳴りがかき消され、そのドライビング・テクニックがさらに覚醒する。
そして誰も止めることができない、追いつくことすらできない、イカれたドライバーへと変貌する―。

組織のボスで作戦担当のドク(ケヴィン・スペイシー)、すぐにブチ切れ銃をブッ放すバッツ(ジェイミー・フォックス)、凶暴すぎる夫婦、バディ(ジョン・ハム)とダーリン(エイザ・ゴンザレス)。
彼らとの仕事にスリルを覚え、才能を活かしてきたベイビー。
しかし、このクレイジーな環境から抜け出す決意をする―それは、恋人デボラ(リリー・ジェームズ)の存在を組織に嗅ぎつけられたからだ。
自ら決めた“最後の仕事”=“合衆国郵便局の襲撃”がベイビーと恋人と組織を道連れに暴走を始める―。(公式サイトより)


イギリス出身の映画監督、エドガー・ライトの初のハリウッド作品。
今までも、『ショーン・オブ・ザ・デッド』、『ホット・ファズ-俺たちスーパーポリスメン!-』、『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』などのホラー、コメディ作品を手がけ、映画好きの間では人気の監督ではないでしょうか。

上の3作品はサイモン・ペッグ、ニック・フロストとともに、制作してきた作品ですが、今回はついにエドガー・ライトが独り立ち。
彼の良さを残しつつ、今までとはまた違った作品になりました。

主演を務めたのは、若手俳優のアンセル・エルゴート
2013年に『キャリー』でスクリーンデビューを果たしてから、『ダイバージェント』、『ステイ・コネクテッド~つながりたい僕らの世界』、『きっと星のせいじゃない。』と続けて映画に出演しています。
海外のティーン達の間でホットな男なんだとか。王子様のような甘いマスクをしていますね〜

音楽とカーアクションの融合が爽快!


音楽の使い方がクーーーール!非常にかっこいい!!
おそらく映画が終わった後、観客の全員が「私は、俺はベイビーだ」と思いながら退出したのではないでしょうか(きっと私だけ)。
もう劇場から出てイヤホンなんかつけてしまったらね、頭の中でベイビーが音楽に合わせて街を歩くシーンが、ぐるぐるぐるぐるしてしまうこと間違いなしですわ!

ストーリーは王道的な展開でしたが、そのぶん演出に力を入れたんだなという印象です。
単純なストーリーに、音楽やカーアクションなどの演出で肉付けをし、エドガー・ライト色に染め上げています。
ショットガンぶっぱなしたり、唐突に現れる血みどろの死人や遠慮なく人が死ぬシーンをみかけると、ああ彼らしいなあと思いました(笑)

音楽とカーアクションの合わせ技に関しては、あちこちで絶賛されている通り、最高でした!
音楽に合わせて繰り広げられる華麗なカーチェイスや銃撃戦に、もう夢中。
そして狂気に満ちたベイビーの手腕。

思わず手を上げて「フゥー!」と言いたくなるほど。
選曲もあらゆるこだわりがあるのでしょうが、残念ながら拾いきることはできませんでした。
こんなにもっと洋楽に詳しくあればと思った日はありませんね。

カーチェイス版『ラ・ラ・ランド』なんて言われていましたが、そんなに『ラ・ラ・ランド』っぽくは感じなかったですね。
ビビットかつセピアな画面の色使いや、突然アクセントのあるカットを入れてきたり、やっぱりあった若干グロい演出なんかをみると、さほど『ラ・ラ・ランド』に似てるとは思えませんね。
ミュージカル映画というわけでもないけど、通常あれだけ音楽の演出にこだわっている作品ってあまりないですからね。
部類分けが難しいところです。

最近は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーシリーズ』や、『デッドプール』など、ミュージカル映画でなくても音楽にこだわりを持って作っている作品が多いですよね。

演出>王道ストーリー


天才的ドライバーで強盗の逃がし屋をしていたベイビーが、1人の女性と出会って足を洗うためにまともに生きようとするも、そう上手くはいかず苦戦していく・・・
ストーリーは正直言って王道なんです。

今までの監督の作品はというと、人間vsゾンビやら、警官vs街のやばい住民やら、人間vsロボットやらと、かなりクセのある作品が多かったんですよね。
いわゆるB級映画っぽい感じの。いやめちゃくちゃ面白いんだけど!
まあそれは一緒にタッグを組んでた、サイモンとニックの影響もあると思いますけどね。
ところがどっこい、今回はハリウッド作品ということもあってか、かなり大衆を意識したシンプルでわかりやすいストーリーになっていましたね。

ストーリーで一般の観客を呼び込んで、演出でコアな映画ファンを喜ばせている、ニク〜いことやっちゃってます(笑)

序盤はかなり物事がうまく進んで行くので、ん?なんかこのまま平凡に終わるのかな?と思うんです。
ベイビーのスーパーテクニックで、最後と言われていた仕事もなんとかクリア。

そういえば最後の仕事の時に、ハロウィンの仮装で突入するぞ!といって『オースティン・パワーズ』のマスクが使われていてめっちゃ笑いました。
外国でもオースティンはハロウィン的なキャラなんだね(笑)
『ファイト・クラブ』『モンスターズ・インク』など、ちょこちょこ他の映画が使われているシーンもありました。
ブラピって一瞬顔出ただけでもブラピってわかるからすごいわ・・・

晴れて自由の身になったベイビーは、ピザ屋の配達をしながらガールフレンドのデボラとも仲を深めていきます。
このまま2人で逃避行しちゃうんじゃないかと思わせておいて、突然ジェットコースターは下り始めます。
ベイビーは開放してもらえず、最後の仕事として郵便局強盗の仕事を手伝うことに。

こっからが監督の趣味爆発!
どんどん人は死ぬし血は吹き荒れ、順風満帆だったストーリーも猛スピードで駆け始める!
そして私のアドレナリンもぐんぐん上がる!!速度メーター振り切ってます!
ベイビーとバディの睨み合いのシーンなんか、もはや燃え上がっていました。

最終的にラスボスがバディになるっていうのも面白かったですね。
ダーリンの「本気を出したらヤバい」というセリフが伏線回収されて、テンション上がりました。

最後はどんでん返しがあるわけではなく、まあそうなるだろうな、と予想できるラストでした。
ベイビーにも辛い過去があって、それは深く触れることはないのですが、彼の幼少期のことを思うと希望のある終わり方でよかったです。
ベイビーがあんまりにも色々なフラグを立てるので、もしかしたらベイビー死亡オチかなとか考えたのですが(笑)、なんとかおさまってよかったよかった。

ベイビー!なんてかわいいの!


子供の頃の事故の影響で、耳鳴りが治らない後遺症を負ったベイビー。
ところが音楽を流すと、彼の耳鳴りは一瞬にして治るのです。

音楽を聴きながら楽しそうに踊ったりステップを踏んでいるベイビーがかわいいです。
こっそり人の会話を録音してリミックスしているなんてのも、なかなかクセのある趣味(笑)
それが他の仲間にバレるシーンは、声が出そうになるくらい笑いました。

無口でほとんど喋らないベイビー。
ただしドライブテクニックは天才的
かわいい顔してドライブはやんちゃなんです。
ワイスピのドムたちや、ジェイソン・ステイサムといい勝負するんじゃないですかね・・・
無愛想で天才肌なので、チームの男性陣からはちょいちょい疎まれたりもしてましたね。

一方で女の子にはうぶなベイビー。
いやわりと積極的にデボラのこと誘っていたから、うぶではないかな?
若い2人の恋にこしょばい気持ちになりました。

デボラのかわいいことかわいいこと!
最初に登場したのが髪を下ろした後ろ姿だったので、ウエイトレスの女の子と一致しなくて頭の中がこんがらがっちゃいました。
「B-A-B-Y〜」と歌う声で気づくというマヌケ(笑)

そして、本職を隠している男と恋に落ちるヒロインに共通する、空気を読む力の高さもちゃんと備えていました。
最近はヒロインも、「私信じてる、待ってるわ」というキャラじゃなくて、「私も一緒に行く!戦う!」というキャラクターが普通になってきましたよね。
終盤にはなかなかかっこいいシーンもあったり。

音楽を聴いているときはとっても無邪気なのに、人前だと途端に無口になっちゃったりするギャップがたまりません。
ベイビーってのはあだ名(コードネーム?)なのですが、その名が似合うキャラクターですよね。

男性からみると生意気なガキって思うのかもしれませんが、女性からするとかわいい〜と愛でたくなります(笑)

アンセル・エルゴート、これからグイグイきそうだ!


いやー彼これから色々な作品に出るでしょうね〜!
甘いマスクに191cmの長身。
191cmって聞いてびっくりしましたが、言われてみれば全身がうつされるカットでスタイルの良さが際立っていましたね。

車でデボラを迎えにきたシーンとか、いきなりちゃんとした格好で登場するもんだから驚きましたよ。
ベイビーはキャラクターも役者もギャップ狙いなのか!?
あんな風に迎えに来られたら女性はイチコロですね。
そういや本編序盤の、タクシーに乗ろうとする男性にスッと手を差し出すシーンも好きでした。
アンセル・エルゴートの手がとても長かったのが印象に残っています。

個人的にダークホースだったのが、デボラ役のリリー・ジェームズ
めっっっちゃタイプです!!かわいいー!!
目と鼻と口が好き(要するに顔が好き)。
笑った顔がかわいいのなんのって。

80〜90年代を彷彿とさせる、ちょっと古臭いヘアスタイルや服装もバッチリ似合っていましたね。
これは劇中で使われている音楽のリリース年代に合わせたのかな?
アップにしたお団子ヘアも素敵。

脇を固める役者もなかなかの豪華っぷり。
ケヴィン・スペーシージェイミー・フォックスジョン・ハムエイザ・ゴンザレス
特にバディ役のジョン・ハムかっこよかったな〜
渋くていい男だったぜ。

またスカイ・フェレイラや、ビッグ・ボーイ、キラー・マイク、ポール・ウィリアムズ、ジョン・スペンサー、ウォルター・ヒルなどのミュージシャンも出演されています。
私はこのあたりのアーティストに詳しくないので、どのキャラがどの人だと分からなかったのですが、洋楽に詳しい方はさらに映画を楽しめたのではないでしょうか!

音楽とカーアクションの演出が神がかっている


カーアクションに関してはここで文章を読むより、実際に劇場に行ってくださいお願いします!と言いたいです!(笑)

もう冒頭からフルスロットル
強盗たちが銀行に入ると、ベイビーはイヤホンを耳につけ、iPodの音楽を流し始めます。
そこから本編の世界に引き込まれます。

爆音で流れる音楽、曲に合わせて手を叩いたり歌ったりするベイビー。
こちらの心をざわつかせるシーンです。
そこからの音楽に合わせたカーチェイスがたまりません!
特に次々と繰り出されるコーナリングのドリフトがすごい。
マリカーでもあんな技できないですよ。

急停車して方向転換したり、ギリギリのところで反対車線の車を避けたりともうやりたい放題。
しかもその車はスバル!日本のメーカーが使われているのはなんだか嬉しいですね。
スバルは安全性の高さから、近年海外ではかなり評価が高いんだとか。

3台のスバルを横並びにしてうまくカモフラージュさせる演出もイケてました。

この冒頭のシーンは、監督が2003年にミント・ロワイヤルというイギリスのアーティストの『Blue Song』のMVを作った時の映像と酷似しています。
というかほぼ一緒(笑)
どうやら監督曰く、すでにあった映画のアイディアを、『Blue Song』のMVの演出に使ったんだそうです。
YouTubeにMVがあるので、気になった方は是非みてみてくださいね。
私は冒頭のシーンをみて、『トランスポーター』を思い出しました。

いよいよ物語がクライマックスを迎えるところでも、しっかりカーアクションで魅せてくれます。
それまでのスタイリッシュさから一変したベイビーの荒々しいドライブテクニックが、彼のむき出しの闘争心を感じさせられてゾクゾクします。
終盤にはカーアクションだけでは物足りず、全員銃までぶっ放す始末
もうなにがなんだかわからんぞ!

さてそんな激しいカーアクションに合わせた音楽の使い方も最高。
曲に合わせた動きをする演出がとても面白かったですね〜!
Bob & Earl『Harlem Shuffle』に合わせて街を歩くベイビーのシーンなんかはとてもワクワクします。
ドラムに合わせて金を勘定したり、敵を撃つタイミングが曲のリズムに合っていたり。

デデデデ、デ、デ、デ!テキーラ!(車爆発)
やってくれやってくれ〜と期待させておいて、きっちりオチをつけてくれるエドガー・ライト、さすがです。

ベイビーがイヤホンをつけた時と外したときに音量が変わるのも凝った演出だなあと思いました。
本編のクライマックスまで音楽は流れるのですが、ベイビーはイヤホンをつけていないのも印象的ですよね。
ああ、デボラという女性と出会って、音楽だけだった彼の世界が変わったんだなと気づかされました。

音楽は80〜90年代のナンバーが中心。
ストーリーやベイビーの心情、キャラクターに関係した音楽が流れているのはわかるのですが、その背景まで拾いきれないのが悔しい・・・!
これからプロの皆さんのレビューを読み漁りたいと思います!

ちなみに監督は、ジェームズ・ガン(『ガーディアン・オブ・ギャラクシーシリーズ』の監督)と曲が被らないかヒヤヒヤしたらしいですよ(笑)

良かった点


・カーアクション
・音楽に合わせた動きの演出


ヒュー!と口笛を吹きたくなるほどの鮮やかなカーアクション。
そして音楽と一体化したキャラクターの動きに見入ってしまいました。

悪かった点


・話のオチが読める

あえて王道勝負したんだと思いますが、オチは大体わかるものばかり。
ちょっと物足りなさを感じるかもしれません。

まとめ


観終わったら、音楽を聴きながら車をぶっ飛ばしたくなる!
音楽とアクションの合わせ技に、アドレナリン全開になること間違いなしです!

ストーリーはあえて直球勝負をし、演出に変化球をじゃんじゃん盛り込んだ作品になっています。
普段映画を観ない人も、映画好きもどちらも楽しめますよ。

私はiPodが恋しくなりました(笑)

Baby Driver (Music From The Motion Picture)
V/A
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