男たちの情熱と警察内部の闇がぶつかり合う!横山秀夫の名作を映画化『64-ロクヨン- 前編』

久しぶりに邦画を観てきました!
佐藤浩市主演の『64-ロクヨン- 前編』です。

64

あらすじ



わずか1週間の昭和64年に発生した少女誘拐殺人事件・通称「ロクヨン」。事件は未解決のまま14年の時が流れ、平成14年、時効が目前に迫っていた。
かつて刑事部の刑事としてロクヨンの捜査にもあたった三上義信は、現在は警務部の広報官として働き、記者クラブとの確執や、刑事部と警務部の対立などに神経をすり減らす日々を送っていた。
そんなある日、ロクヨンを模したかのような新たな誘拐事件が発生する。(映画.comより)


原作は『クライマーズ・ハイ』などの横山秀夫
出版は2012年と割と最近なんですね。小説自体もかなり高い評価を得ているようです。

感想


かなり見応えがありました。
警察内部の陰謀が渦巻く中で1人の男が己の正義を貫く・・・という漢くさい骨太な映画。
日本の社会システムをさまざまと見せつけられたような気がしました。
そして佐藤浩市を始め演者の熱い演技がさらに漢くささに磨きをかけていてとてもよかったです。

前後編ものの映画をリアルタイムで観るのは実は初めてだったのですが、続きが気になって仕方ない!(笑)
やっと一段落ついたと思ったら新たな事件が起きるんですよ。しかも「64事件」とそっくりの犯行声明。ワクワクしますね!
後編も観に行きたくさせるようにうまく作られているなあ、と思いました。

日本の警察の闇が描かれる!


主人公の三上(佐藤浩市)は元刑事課の刑事。今は広報官として警察と報道記者たちの間となり日々仕事に追われていました。
前編は、「64(ロクヨン)事件」の時効前に起きた、三上と警察内部、報道記者たちとの確執のお話。

元は現場の刑事というだけあってか、頑固一徹ではありますが人情に厚く、情熱的な性格をしています。それが広報官としては仇になってしまうんですね。
警察上層部の揉み消しや報道記者たちの反発に板挟みになり、神経をすり減らしていく三上の姿には胃が痛くなりましたね。

自身が刑事として関わっていた「64(ロクヨン)」という昭和最後の日に起きた誘拐殺人事件の事項が迫っているある日、三上は警察庁長官が遺族を訪問する許可を得るために「広報官として」、64の遺族を元を訪ねました。
それをきっかけに改めて64という事件と向き合っていくことになり、次第に当時は知らなかった闇が見えてきます。
64の真相を追ううちに警察内部のとんでもない実態を知ることになり、それによって犠牲になった人々がいたことを知っていくのです。

私は日本の縦社会は苦手で、なるべく避けて生活してきたので今もこんな感じなのかなあと、なんだか現実的に考えられなかったです。

いろいろな顔を見せる三上


三上は人として、父として、様々な表情を見せます。
それがまたさらに観客に感情移入をさせ、物語に引き込まれる要因となっていると思います。

警察の中で広報官として戦う姿は、冷静に、あくまで県警から出された指示のもと冷徹に報道官たちに対応します。それは報道官たちのさらなる怒りを買いますが、三上は揺れ動かされることなく硬い意思を示すのです。
しかし64の真相を追う時、刑事としての正義感が溢れる面も見せてくれます。感情的になって元上司に詰め寄ったり、遺族のもとを訪れて涙を流したり・・・
2度目に遺族のもとを訪れた時のシーンは印象的でした。仏壇に手を合わせている時、三上の心には仕事のことや家族のことなどが浮かび、胸がいっぱいになってしまったんでしょう。彼は警察庁長官の慰問の件について交渉することなく遺族の父親の前で涙を流して去って行こうとします。
本当は真面目で、義理人情のある三上の人間性がよく表現されています。

さらに家族の中での三上の姿も本編では描かれています。
仕事一徹がゆえに、娘とうまくコミュニケーションがとれず家庭の中が荒れ果てている様子や、奥さんに「いつも事件を自分に起きたことのように扱っている」と抱え込みすぎることを諭されるなど、人としてマイナスな面もあるということがわかります。

三上の長所と短所がしっかり描かれているからこそ物語に深みが増し、より登場人物の心情に共感でき、映画を面白いと感じられました。

佐藤浩市はじめ役者陣の熱い演技に注目!


ストーリーもよく作られていますが、映画をさらに質の高いものにしているのが役者たちの演技
特に主演の佐藤浩市は素晴らしいですね。さすがとしか言いようがないです。
正義感で満ちていた情熱が、周囲によってどんどん押しつぶされていく姿は見ていてこちらも辛くなってしまいました。
男の虚しさが画面越しから溢れてきました。

そしてその痛めに痛めつけられた情熱が本編の最後で大爆発します。
報道記者たちの前で自分の思いを語るシーンは目頭が熱くなりました。
今までずっと噛み付いてきていた秋川(瑛太)が涙を流しながら聞いていたのにはこちらも感極まりましたね。とてもよかった。

脇を固める役者陣も豪華で実力のある人ばかりで、見ていて映画に引き込まれました。
ただ榮倉奈々は必要だったのか・・・?

まとめ


映画にどっぷり浸かれるハードでボリューミーな作品。これぞ日本の映画、という感じですね。
役者たちの名演技合戦も注目です!

後編は6月11日公開ですので、今から観に行ってもまだ間に合いますよ!



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